【東京】ベトナム中部の観光都市ダナン市は2026年6月18日、東京都内で観光プロモーションイベント「原点にふれる(Touching the Original)」を開催した。会場には、外交関係者、観光団体、旅行会社、航空会社、メディア関係者など100名以上が参加し、ダナンの新たな観光戦略や観光資源が紹介された。

今回のイベントは、ダナンの魅力を日本市場に向けて発信するとともに、ベトナムと日本の観光業界における新たな連携・協力の機会を創出することを目的としている。
イベントで挨拶した駐日ベトナム大使館のグエン・サウ公使参次官は、ダナン市が日本市場で積極的な観光プロモーションを展開していることを高く評価した。

同氏は、「ベトナムと日本の観光交流には、まだ大きな成長の可能性がある。その中でもダナンは、ベトナムを代表する魅力的な観光地の一つであり、美しいビーチや近代的な都市インフラを有するだけでなく、世界遺産であるホイアン旧市街、ミーソン聖域、フエの古都遺跡群への玄関口としても重要な役割を果たしている」と述べた。
本イベントはダナン市観光促進センターが主催し、ベトナム航空(Vietnam Airlines)および複数の観光関連企業が協力した。2026年におけるダナン観光業界の重点プロモーション活動の一つとして位置づけられており、高付加価値の国際観光客の誘致と、アジア観光市場におけるダナンのブランド力向上を目指している。

日本は現在、ダナンにとって重要な国際観光市場の一つとなっている。発表によると、2025年にダナンを訪れた日本人観光客は29万1,170人で、外国人観光客全体の3.8%を占めた。また、市場別では上位10か国・地域の中で8位に位置している。
さらに、2026年1~5月の日本人来訪者数は約16万4,317人に達し、外国人観光客全体の3.65%を占めた。日本市場からの需要は引き続き安定した成長を見せている。

ダナン市観光促進センターのグエン・ティ・ホン・タム所長は、この成長を支える要因の一つとして、日本との直行便ネットワークを挙げた。
現在、ダナンと東京(成田)、大阪、名古屋を結ぶ直行便が運航されており、観光だけでなく、ビジネスや文化交流の促進にも寄与しているという。

イベントでは、新たな観光ブランドキャンペーン「原点にふれる(Touching the Original)」も発表された。このキャンペーンは、地域固有の文化や自然、人々の暮らしに触れる“体験型観光”を重視するダナンの新たな観光戦略を象徴している。
その中核となるコンセプトの一つ「文化にふれる」では、タインハー陶芸村、キムボン木工村、チャークエ野菜村、カムタイン、タムタン、ノンヌオック石彫刻村など、中部ベトナムの伝統文化が息づく村々を巡る体験を提案している。
また、「静けさにふれる」では、ウェルネスツーリズムをテーマに、瞑想や茶文化体験、ハーブ療法、トレッキングなどを通じて心身を癒やす旅を紹介。五行山(マーブルマウンテン)、ミーソン遺跡、タムタイ寺、バンコー峰などが主な体験スポットとして挙げられた。
さらに、「自然にふれる」では、ソンチャ半島、チャム島、ホアバック、タイザン、フーニン湖、ドンザン天門などを舞台としたエコツーリズムやコミュニティツーリズムを提案。持続可能な観光や自然体験を重視する海外旅行者から注目を集めている。

ダナン市の観光関係者によると、こうした取り組みは近年の日本人旅行者のニーズとも一致しているという。日本では、ウェルネス、スローツーリズム、本物の文化体験、自然との触れ合い、長期滞在型旅行への関心が高まっており、ダナンはこれらの分野を重点的に強化している。
また、イベントでは観光地紹介だけでなく、ベトナムと日本の観光事業者による商談会や市場情報交換会も実施された。両国の企業が直接交流し、新たなビジネス機会の創出を図った。
ダナン市観光促進センターは、日本の旅行会社やメディア、インフルエンサーに対し、ファムトリップやプレスツアーの受け入れ、観光商品の視察支援、現地パートナーとのマッチングなどを積極的に提供していく方針を示した。
ダナン市は今後、日本との協力をさらに拡大し、高級リゾート観光、ウェルネスツーリズム、ゴルフツーリズム、MICE、教育旅行、文化観光などの分野で連携を深める考えだ。航空ネットワークの充実とベトナム航空の支援を背景に、日本人観光客のさらなる誘致を目指している。