ベトナム政府は、デジタルプラットフォームやSNSを活用した世界規模の情報発信を強化し、ベトナム文化の魅力を海外へ広く紹介する取り組みを本格化させる。

政府はこのほど、「ベトナム文化の日(2026~2030年)」実施計画を発表した。文化を国の精神的な基盤であり、持続可能な発展を支える重要な力と位置付け、国内外への発信を一層強化する方針だ。
計画では、文化・スポーツ・観光省が中心となり、「ベトナム文化の日」のロゴやブランドイメージをはじめ、デジタルコンテンツ、テレビ・ラジオ番組、新聞・オンラインメディア向けの記事や映像など、多様な広報コンテンツを制作する。
SNSでは著名人やインフルエンサー、地域社会で信頼される人物とも連携し、ベトナムの歴史や伝統文化、家族観、社会的価値観などを国内外へ積極的に発信する。
また、博物館や図書館、劇場、展示施設、文化センターではデジタル技術の導入を進め、より多くの人が文化に親しめる環境づくりを目指す。

毎年11月24日の「ベトナム文化の日」には、全国で文化・芸術・スポーツイベントを開催する。伝統文化と現代的な演出を融合させ、映像や照明など最新技術も活用しながら、多くの市民や芸術家、伝統工芸職人の参加を促す。
政府はあわせて、作家や芸術家、研究者、伝統工芸職人など文化を担う人材への支援を拡充するほか、海外のベトナム文化センターを拠点に文化交流事業を推進する。
さらに、世界遺産や伝統工芸村、地域文化を体験できる観光ルートの整備や、伝統祭りの保存・継承にも力を入れる。
読書文化の振興も重要な柱の一つだ。地域に開かれた図書館や学習スペース、スマートライブラリーの整備を進め、国民の読書習慣の定着を目指す。
国際発信では、「Ấn tượng Việt Nam(印象的なベトナム)」と名付けたグローバルキャンペーンを展開する。SNSやデジタルメディアを活用するとともに、「文化大使」のネットワークや海外在住ベトナム人コミュニティとも連携し、ベトナム文化を世界へ紹介していく。
また、ベトナム文学や芸術作品の外国語への翻訳・出版を支援し、世界の読者や文化関係者への発信を強化する。
政府は今後、国際的な芸術イベントを積極的に誘致・開催するほか、日本を含む包括的戦略パートナー国や戦略パートナー国、ベトナム人が多く暮らす国・地域で「ベトナム文化週間」を毎年開催する方針だ。
らに、ベトナムの伝統工芸品を外交贈答品や国際イベントで展示するなど、文化を通じた国際交流の拡大も進める。
なお、2026年から毎年11月24日は「ベトナム文化の日」と定められ、国民の祝日として有給休暇の対象となっている。政府はこの日を通じて、国内外にベトナム文化の価値を発信し、文化立国としての存在感を高めたい考えだ。