ベトナム・ハノイ市はこのほど、「首都100年ビジョン総合都市計画」の展示会で、市内18路線、総延長約979キロに及ぶ都市鉄道(メトロ)ネットワークの整備計画を公表した。公共交通網の拡充を通じて交通渋滞の緩和や都市機能の向上を目指す。

計画は国会決議や既存の都市計画に基づいて策定されたもので、ノイバイ国際空港、市中心部、ホアラック、ハドン、メーリンなど主要エリアを結ぶ路線を整備する。市内全域をカバーする鉄道網の構築により、移動時間の短縮や交通利便性の向上が期待されている。
建設は段階的に進められ、2026~2035年に約500キロを優先整備し、2036~2045年に残る約479キロを建設する計画だ。具体的な着工時期は各事業の進捗や投資状況を踏まえて決定され、一部路線は並行して整備が進められる。

あわせて、市は駅周辺への住宅や商業施設、オフィスなどの集積を図るTOD(公共交通指向型開発)を推進する。広域TOD拠点5~10カ所、都市拠点20~30カ所、地域拠点120~150カ所を整備し、都市鉄道を軸としたまちづくりを進める方針だ。
ハノイ中央駅は都市鉄道網の中核拠点として再整備され、商業・文化機能を備えた複合施設として開発する構想も示された。
現在、ハノイでは「カットリン~ハドン線」と「ニョン~ハノイ駅線」の一部区間が開業している。市は都市鉄道網の拡充を通じて公共交通の利用促進や環境負荷の軽減を図り、持続可能な都市交通システムの構築を目指すとしている。